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道産ワインの魅力を満喫
〜ワイナリー巡りツアー〜


▲ ワイン用のぶどう畑を前に説明を聞く参加者 

 9月24日、ワイナリー巡りツアーを開催し、22医療機関、40名が参加した。
 今回は、昨年の文化講演会で「道産ワインの魅力」をテーマに講演していただいたワインクラスター北海道代表でシニアソムリエでもある阿部眞久氏にガイドをお願いし、小樽・余市方面にあるワイナリーを巡った。
 はじめに小樽にある「北海道ワイン」に移動。そこでは、ワインの製造工程について、実際に貯蔵所内に入って説明を聞きながら見学した。さらに、ソムリエが厳選した4種類のワインが用意され、それぞれの特徴を解説していただきながら試飲も行った。
 その後、余市にある「鶴亀温泉」に向かい、お昼は新鮮な海の幸にこだわった料理を堪能した。
 午後からは「余市ワイナリー」に移動し、施設の見学や試飲、買い物を楽しんだ。最後の「オチガビワイナリー」では、オーナーの落希一郎氏の説明を聞きながら施設内を見学。その後、テラス席に移動して壮大なワイン畑を望みながら用意された自慢のワインを試飲し、帰りには沢山のお土産のワインを抱える参加者もいた。また、帰る途中には小樽の「新南樽市場」にも立ち寄り、買い物を楽しんだ。
 参加者からは、「ソムリエの説明を聞きながら施設の見学や試飲ができ、とても良い企画だった」「点在するワイナリーを効率よく見学することができ、大変良かった。来年もまた参加したい」など、大変好評だった。

 


さらなる患者負担増   

-18年度社会保障予算-

 

 厚労省は8月31日、2018年度予算の概算要求を財務省に提出した。総額は31兆4298億円、社会保障費は29兆4972億円で、前年度比6491億円の増加だ。社会保障費は高齢化等により年間8000億円から1兆円の自然増が見込まれているが、概算要求で減額、ここからさらなる圧縮が行われる。
 政府は財政赤字が累積する中で、2020年に基礎的財政収支の黒字化をめざしており、社会保障費を国債で補う状況を悪化の主因として社会保障費の抑制を行ってきた。「骨太の方針2015」では16〜18年度を財政健全化の集中改革期間と位置付け、高齢化に伴う自然増を3年間で1兆5000億円に圧縮することを掲げている。
 16年度は診療報酬マイナス1・31%改定などで1700億円の圧縮、17年度は患者負担増や薬価引き下げで1400億円の圧縮を行ってきた。集中改革期間最終年度の18年度は診療・介護報酬の改定年度でもあり、一層の患者負担増と診療報酬のマイナス改定が懸念される。
 患者負担増としては、今年4月から低所得者の後期高齢者保険料の軽減特例の縮小、8月から高額療養費制度の70歳以上の患者負担上限度額の引き上げ、高額介護サービス費制度の上限額の引き上げ、10月から入院居住費の負担増も開始される。来年8月から介護保険で現役並みの所得(単身で年金収入のみで344万円以上、2人以上世帯で463万円以上)の利用者は3割負担となる。来年以降では「かかりつけ医」普及を理由に外来受診時の定額負担拡大、市販薬類似品の保険外しなどが検討されている。
 経済の停滞が続き賃金・所得が増えない中、医療・介護費の国民負担は増加し続けており、経済的理由での受診抑制も起きている。公的保険で充分な健康の維持・管理がなされないのなら、国民の健康に対して国が責任を放棄しているといわざるを得ない。本会は「いつでも、どこでも、だれもが安心して保険で医療が受けられる」社会をめざして活動を行っていく。


ICT死亡診断等GL・・・
条件付きで死亡確認可能に

 厚労省は9月12日、各都道府県知事宛に「情報通信機器(ICT)を用いた死亡診断等の取扱いについて」の通達を発出し、併せて「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドライン」を示した。医師が死亡に立ち会えなかった場合、死亡後改めて対面での診察(死後診察)を行わずに死亡診断書を交付することを条件付で認めたもの。厚労省は規制の見直しについて患者が住み慣れた場所で最期を迎えやすくするほか、遺体を長時間保存・長距離搬送するなどの不都合を回避するのが狙いと説明している。


 同通知は日本看護協会の要望を受け、「スマホ等を用いて看護師による死亡確認報告」をもとに死亡診断書の交付を可能とした。患者の死亡時に生前診療にあたっていた医師が遠方にいるなどして、埋火葬を行うことができず、遺体の長時間保存や長距離搬送が問題になっていると指摘されたことを受け、規制改革推進会議ワーキンググループで議論された内容を具体化したものだ。
 
政府解釈の「診察」

 政府は平成9年に発出した通達で遠隔診療に関し、医師法における「診察」が「問診などの手段の如何を問わず、現代医学から見て、疾病に対して一応の診断を下し得る程度のもの」であるとし、「情報通信機器を用いた診療であっても直接の対面診療による場合と同等ではないにしても、代替し得る程度の患者の心身の状況に関する有用な情報が得られる場合には、遠隔診療を行うことはただちに医師法に抵触するものではない」との解釈を示した。
 政府はこの解釈を更に拡大し、医師が死亡に立ち会えず、生前に診療にあたっていた医師が死後診察を行う場合であっても、直接対面による死後診察に代替しうる程度の情報が得られる場合にはICTを用いた遠隔からの死亡診断を行うことは法令上可能であると明示した。

ICTを利用した死亡診断等の流れ

(表):ICTを利用した死亡診断等を行う際の要件

(a) 医師による直接対面での診療の経過から早晩死亡することが予測されていること
(b) 終末期の際の対応について事前に取決めがあるなど、医師と看護師の十分な連携がとれており、患者や家族の同意があること
(c) 医師間や医療機関・介護施設間の連携に努めたとしても、医師による速やかな対面での死後診察が困難な状況にあること
(d) 法医学等に関する一定の教育を受けた看護師が、死の三兆候の確認を含め医師とあらかじめ取決めた事項など、医師の判断に必要な情報を速やかに報告できること
(e) 看護師からの報告を受けた医師が、テレビ電話装置等のICTを活用した通信手段を組み合わせて患者の状況を把握することなどにより、死亡の事実の確認や異状がないと判断できること
 生体に対する診察と異なり、死後診察の場合にはどのような条件下であれば 「直接対面による死後診察に代替し得る程度の情報が得られるか」明らかになっていないことから、ガイドライン(GL)で次の5つの要件すべてに該当した場合は、ICTを利用した死亡診断を可能と定めた(表)。             遠隔で死亡診断を行うには、前提として事前に終末期の際に積極的な治療・延命措置を行わないことや、ICTを利用した死亡診断を行うことについて予め文書で同意を得ていること、死後診察を行うまでに12時間以上要する状況であることなどの条件が設けられた。  実際に直面した時の対応としては、一定の研修を受けた看護師が遺体を観察した上で死の三兆候(心停止、呼吸停止、瞳孔散大・対光反射停止)を確認する。心停止については看護師が心音消失を確認した上で、心電図(または心電図波形を撮影したデータ)を送信する。また、遺体に異状がないか判断できるように、遺体の様子を撮影・伝送してリアルタイムに報告する等の対応が行われる。これらの報告をもとに医師が死亡診断を行った場合、看護師は医師の指示の下で死亡診断書を代筆し作成後遺族に交付する。ただし、看護師の報告から医師が死亡の事実確認や異状がないと判断できない場合には、死亡診断等を中止することになる。

ガイドラインの問題点

 ICTを利用した死亡診断等GLについては、平成31年3月を目処に再検証するとしているが問題点は山積している。特に要件の(c)「(略)医師による速やかな対面での死後診察が困難な状況にあること」については想定されている状況を離島・へき地等に限定していない。要件の例示では日当直勤務中に患者が死亡し、その後の勤務時間が長時間であるなど、直接の対面診療まで12時間を越えると見込まれる場合には対象になるとしており、患者との信頼関係への影響も懸念される。
 また要件の(d)「法医学等に関する一定の教育(略)」について、現行の看護師の養成課程では「法医学」に関する教育課程はなく、看護師国家試験の科目にも組み込まれていないため、同GLを踏まえて、平成29年度「在宅看取りに関する研修事業」(厚労省委託事業)で実施する予定としている。数日の研修・講義演習を受講することで法医学に関する一定の教育を受けたことになると定められているが、死後診察の現場で求められる水準に到達できるのか疑問がある。
 さらに、医師が転送された情報から死亡診断を行うことにより、通常の死亡診断よりも異状死を見落とす可能性が高くなることも指摘されている。
 死亡診断に必要な情報についても適切な通信セキュリティ環境下で送受信することを求められおり、情報の保護、漏えい対策等、医療機関の責任も重くなる。死亡診断書は法律上、社会上の重要性が極めて高く、その記載内容が正確になされなかった場合、死因統計が不正確になる等の影響が懸念される。

◇   ◇   ◇

 多死社会を迎えICT技術の活用が今後の医療に大きく貢献していくことが期待されるものの十分な議論を尽くさず、効率・効果を最優先し、見切り発車しては国民や医療現場に混乱をもたらす。保団連や保険医協会も遠隔診療自体に慎重な対応を求めており、今後の動向を注視する必要がある。

 


弱いものいじめはもう止めろ!

 

  来年は、医療・介護・障害者報酬の「トリプル改定」の年だ。 新設される「共生型サービス」が問題となっている。内容の異なる介護保険と障害者福祉サービスを「一体化」し「共生型サービス事業者」として両者に対応させる。

 高齢障害者の障害者サービス利用では「介護保険優先の原則」により介護保険が適応され、自己負担の増額やサービス打切り・縮小が発生する。

 障害者が「軽度者」と介護認定されて「地域共生社会の重視」の名のもとで、サービスがボランティアや無資格者による「総合事業」に移行され、質の低下が懸念される。

 そもそも「一体化」は、強い批判を受けてこれまで何度も否定されてきた。

 一方、難病医療費助成の経過措置が本年 12 月に終了し、負担が重くなる。認定要件に「重症度分類」が加わり狭められ、入院時の食費自己負担額が2分の1から全額となり、毎月の自己負担上限額が2〜3倍に引き上げられる。

 高齢者医療では負担限度額引き上げ、後期高齢者医療保険料軽減特例の縮小・廃止、窓口負担2割が進められている。 弱者の自己負担は軒並み引き上げられ、サービスの低下・縮小・打切りを強いられている。

 しかし財源はある。

 まず、高額薬剤の是正だ。平成 28 年度医療費(厚労省速報値)で、C型肝炎薬剤の減額だけで前年比1432億円減少した。

 輸出大企業の消費税還付金(輸出戻し税)は、上位 10 社だけで約7300億円(平成 27 年度)と推計される。さらに、アップルなどの多国籍企業のタックスヘイブン(租税回避地)による日本の税収損失は468億ドル(5兆1000億円)と言われる。

 これらの是正だけで弱いものいじめ代は潤沢に賄われ、有り余るお釣りがくる。 これ以上弱者に負担を強いて格差を拡大する社会は、絶対に食い止めなければならない。

  10 月 22 日には総選挙が実施される。私達の意志をはっきりと示す時だ。


第6回歯科医師の資質向上等に関する検討会

「論点整理」「歯科保健医療ビジョン(素案)」を提出

 

 厚労省は、8月31日「第6回歯科医師の資質向上等に関する検討会」を開催し、「各ワーキンググループ(WG)における議論を踏まえた現時点での論点整理」と「歯科保健医療ビジョン(素案)」を提出した。同省は、秋ごろを目処に素案内容を中間報告として取りまとめ、ビジョンなどを基に歯科医師需給の更なる推計に向けて検討していく予定。

  検討会で提出された「各WGにおける議論を踏まえた現時点での論点整理」では、歯科医師の需給問題や女性歯科医師の活躍等に関する論点が示され「歯科保健医療ビジョン(素案)」では、地域包括ケアシステムにおける歯科医療機関の役割やあるべき歯科医師像、かかりつけ歯科医の機能・役割、具体的な医科歯科連携方策および歯科疾患予防策が示された。

 現時点での論点整理

 歯科医師の需給問題について

  同項では、〇科医療の需要∋科医療の供給歯科医師の需要と供給せ科医師数の需給推計セ科医師のキャリアパスの5項目が示された。歯科医療ニーズの多様化に対応するため「歯科医療機関や歯科医師の経験、専門的能力」「高齢者患者の歯科治療の難度」「歯科治療の偶発的リスクへの対応能力」「医療安全対策の取り組み状況」等の情報が必要とした。また、人口動態を踏まえた入学定員数を設定し、早急に実行しなければならないとした。

 女性歯科意志の活躍について

 「女性歯科医師の活躍等をはじめとした歯科をめぐる課題解決」では、女性歯科医師の働きやすい環境づくりは男性歯科医師の働きやすい環境づくりにもつながるという意識を業界全体で共有することが重要とした。また「女性歯科医師の働き方やキャリアパスに関する対応」では、継続して就労するために必要な体制の整備等、歯科業界全体の「結婚や出産等のライフイベントに合わせてフレキシブルな勤務形態を認める」という思考の転換が必要とした。 

 歯科医療における専門性について

  各学会の専門医制度については、客観的評価を踏まえた根本的な見直しを行うことが必要で「国民が求めている専門性」と、歯科医師間で難症例等の患者紹介等に活用するための「歯科医師が求めている専門性」を分けて議論すべきで、日歯、学会、大学、第三者を交えた協議の場を設定し、1年を目処に結論を得るとした。

 歯科保健医療ビジョン(素案)

  素案では、高齢化の進行や歯科保健医療を取り巻く環境の変化に伴い、歯科保健医療の需要に変化が生じており、外来に加えて入院患者や居宅の療養者等に対する歯科医療提供体制を構築することが必要であり、今後、他職種や他分野との連携の動きに柔軟に対応していくことが求められると指摘した。

  そのため歯科医師の需給問題、女性歯科医師の活躍、歯科医療の専門性に加え、各職種で検討されている内容等も踏まえ、今後、本検討会で示す中間報告の一部として、あるべき歯科保健医療の提供体制等を「歯科保健医療ビジョン」として示すと説明があった。

 論点整理と素案を通じて提起された「多様化する国民や患者ニーズに対応できる診療形態」「地域医療連携推進法人制度の活用等、複数歯科診療所のグループ化」「これまで以上にかかりつけ歯科医機能が重要」「歯科医療の提供については歯科診療所以外にも考えられる」等については、歯科医師、歯科医療機関、歯科医療全般に関係する問題である。  今後の議論は、次回改定にも大きく影響を与えると思われる。引き続き、本検討会の情報収集や分析に努めていく必要がある。


快適なシニアライフに向け準備

 

 9月2日、ライフプラン講座を開催し、道内各地から38名が参加した。講師にファイナンシャルプランナーの須藤臣氏を迎え、「仕組みを知って賢くお得にもらう〜楽しく暮らすための生(い)き活(い)き年金講座」と題して、年金について詳説した。
 須藤氏は、はじめに公的年金の仕組みや漏れなく受け取る方法を丁寧に解説。その中で厚生年金の受け取り漏れが多くあることに触れ、漏れを防ぐために職歴や当時加入していた年金を把握しておくことが重要とした。また、様々な夫婦のモデルケースを挙げ、死亡した場合の遺族年金や離婚の際の年金分割等、年金に関する事情や問題をわかりやすく説明した。次に、個人年金の商品の違いを税金の観点から解説し「目先の積立時だけではなく、年金受け取り時を考えた上で商品を上手に活用していくことが大切」と述べた。
 講演の最後には、事前に会員から寄せられた質問に対し丁寧な回答があり、参加者は熱心に聞き入っていた。
 参加者からは「とてもためになった」「いつも楽しくわかりやすい」等の感想をいただき、大変好評だった。


不公正の極み 都道府県別診療報酬

 

  社保審医療保険部会で、都道府県別診療報酬が議論の俎上に挙がっている。4月26日の部会は医療費適正化に関する都道府県のガバナンス強化がテーマで、都道府県別診療報酬も議論された。引き続き今年度中に医療保険部会や中医協で検討を進めるとされている。
 都道府県別診療報酬設定の法的根拠は、平成20年施行の「高齢者の医療の確保に関する法律」13、14条にある。13条は「都道府県は(中略)必要があると認めるときは、厚労大臣に対し、診療報酬に関する意見を提出することができる」、14条は「厚労大臣は(中略)他の都道府県の区域内における診療報酬と異なる定めをすることができる」となっている。医療費抑制を都道府県ごとに競わせ、成果が不十分な場合には、都道府県から厚労大臣に低い診療報酬を申請させ、決定するものだ。
 人口一人当たりの都道府県別国民医療費は西高東低の傾向があり、平成26年度で埼玉県と高知県の間で1・52倍もの差がある。骨太の方針では医療費の地域差半減を目指すとしているが、それを当てはめれば診療報酬の格差は非常に大きいものになる。
 過去の医療保険部会では「診療報酬については、一物一価、全国統一にしないと国民の納得は得られない」「全国一律のメリットは大きく、都道府県別にすると現場が混乱」との意見が出されている。全国知事会も「その妥当性、医療費適正化への実効性に疑問がある」との意見を述べている。
 都道府県別診療報酬が持ち込まれたらどうなるだろうか。低く設定された地域の医療機関は軒並み経営困難に直面する。低い地域から医療機関と人材が移動する可能性があり、患者の受診行動の変化(診療報酬が低い地域への受診誘導)も起こりうる。何よりも同じ内容の療養の現物給付に地域価格差が付けられるということであり、不公正極まりない。
 ガバナンスの強化を口実に都道府県に医療費抑制の責任を押し付け、医療崩壊を促進させる都道府県別診療報酬は早急に断念させなければならない。


札幌大通で街頭宣伝行動

社会保障切り捨て政策阻止!

 9月9日、札幌大通公園にて、政府が進める患者負担増計画の問題点を啓発する街頭宣伝行動を行った。道民からは政府に対する不信感や不満、将来に対する不安などの声が聞かれ、用意した啓発チラシ入りティッシュ4千個は50分足らずで無くなり、医療への関心の高さが伺われた。

 当日は、役員、事務局員等計22名が参加。街行く道民一人ひとりに「政府が進める患者負担増計画」啓発チラシ入りティッシュを配布した。
 さらに役員が交代でマイクを持ち、政府が推し進める患者負担増計画や介護保険法「改正」の問題点、子どもの医療問題、地域医療構想推進に対する懸念、歯科医療が抱える問題等について訴えた。
 伊藤副会長と佐久間理事は、「70歳以上の高額療養費の負担限度額が引き上げられ、さらに、10月から療養病床での重症者の居住費の減額・免除が廃止される。同様に介護保険でも一部の患者で負担限度額の引き上げや、負担割合が2割から3割に引き上げになるなど、高齢者を狙い撃ちした改悪が着々と進められ、年金生活者や収入が限られる高齢者にとっては死活問題」とし、さらに「かかりつけ医」の普及を理由に病院の外来受診時の定額負担拡大、一般薬局で購入できる医薬品の患者負担拡大や保険そのものから外すといった仕組みも検討されていることを紹介。将来、公的保険では十分な健康の維持・管理が出来ない事態が起こりかねず、安倍政権の財政最優先、社会保障切り捨て政策の推進阻止を訴えた。
 立花副会長は、北海道の子ども医療費助成制度について「子育て世代を支える助成制度の拡大、充実は大変重要。ところが国は、手厚く実施している市町村に対し、国保の補助金を減額するというペナルティーを与えるなど自治体の地域住民の健康増進への取り組みに、反するような政策が平然と行われている」とし、政府は、少子化対策を声高に叫んでいが、むしろそれに逆行した財政本位の政策にしか目が向いておらず、子どもに対する医療、社会保障は国の責任で行うよう求めていくことが重要と訴えた。
 さらに、政府の『2025年問題』に向けた、各都道府県での地域医療構想策定について「北海道では病院全体で8万弱のベッドがあり、2025年に約7万3千までに減らすとしている。高齢人口がピークを迎える時期にベッドは逆に減っていく。そのために、地域の人口に応じた病院のベッド数を確保し、地域の病院同士の連携を強めて、在宅医療も整備、推進していく方針が示されているが、この政策には『入院医療費の削減』『医療の効率化』の本質が透けて見える。急病、重症患者が入院する急性期病床も大幅に削減され、地域によって十分な救急医療や高度医療が受けられなくなることも懸念される」とし、ベッドの削減で病院を出された患者は、在宅医療で対応することとなるが在宅医療の整備については具体策が示されぬまま削減ベッド数は決めており、その後の対策は後回しというのが実状。増え続ける在宅患者にしっかりと対応できる体制をどう整えるのか問題は山積していると述べた。
 佐々木理事は、政府が現在進めている介護保険改革の問題点について「介護保険を利用させない、利用できるサービスを縮小、限定させるといった政府の思惑が見て取れる」とし、国の財政削減のみを目的とした政策には反対の声をと訴えた。
 石塚理事は、歯科医療が抱える問題点等について「口腔の健康が全身の健康状態を高め、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、介護の現場での誤嚥性肺炎などに予防効果がある。市町村は、成人の健康診断・メタボ健診と同様に『お口の健康診断』も検査項目に加えるべき」。また、歯科の有効な治療や新技術や材料、予防法等長年にわたる国の医療費削減政策を理由に保険導入されておらず「保険適用範囲の拡大をすべき」と述べた。患者が医療に望むことは「いつでも、どこでも、だれもが保険で安心して治療を受けられること」である。本会は、道内の地域医療を担う立場から、国の医療改悪の政策に反対し「患者の窓口負担の引き下げ」「保険の範囲を広げて安心して治療が受けられる歯科医療の実現」を目指して今後も活動していく。


厚労省、平成30年度診療報酬改定

に向けた議論内容を提示

 平成30年度改定に向け、今年1月から6月までに議論してきた内容(第1ラウンド)が中医協総会に提示され、診療側、支払側よりそれぞれ意見が述べられた。7月から10月中旬までに第2ラウンド、10月中旬から来年1月中旬の第3ラウンドの審議をうけて改定となる。

 はじめに

 基本認識の共有で診療報酬が医療と介護の提供体制の確保に多大な影響を及ぼす仕組みであることから、次の点に留意して検討を進めることを確認した。2025年には、団塊の世代が75歳以上となることから、医療・介護ニーズが増大かつ多様化する一方で、限られた医療資源に配慮しつつ、医療・介護の現場におけるサービス提供体制をより効果的・効率的なものに転換していく必要があること。そして今後の生産年齢人口が減少していくことを考慮すれば、医療と介護のサービス提供体制の確保にあたっては、2025年から先の将来をも見据えた需要と支え手の変化にも対応可能なサービス提供体制の確保が求められること。

 さらに、平成30年度の診療報酬改定は介護報酬との同時改定となることから、医療と介護の連携の中で重要と考えられる、看取り・訪問看護・リハビリテーション等、介護給付費分科会の委員との意見交換を行い、その概要が中医協総会に報告された。

 各検討項目の主な議論と論点

(1)入院医療

 入院医療のニーズは、65歳以上の入院患者が70%を超えており、高齢者向けの医療ニーズが高まる事が予想される。一方、医療介護の支え手の減少が見込まれる中、より質の高い入院医療を提供でき、医療ニーズの変化にも対応しうるような効果的・効率的なサービス提供のあり方、地域において求められる医療機能や患者の状態に応じた入院医療の提供体制の推進の視点で議論した。

(2)在宅医療

 在宅医療におけるニーズの増加や、看取りを含めた課題の多様化を踏まえ、それぞれの地域において限られた医療資源も考慮した在宅医療を確保・推進するため、〆濟擔念奮阿魎泙瓩燭かりつけ医による在宅医療提供体制△かりつけ医の夜間・時間外の負担軽減につながる、地域の医療機関の連携による救急応需体制等の視点で議論した。

(3)外来医療

 今後、生活習慣病の増加が見込まれ、より質の高い医学管理や 効果的・効率的な重症化予防の取り組みが求められる中で、 ,かりつけ医機能と専門医療機関等との連携の推進△かりつけ医を中心とした多職種との連携による効果的・効率的な医学管理等の推進等で議論した。

(4)横断的事項

 今後、より質の高い医学管理の提供や重篤な合併症の予防を推進し、専門医療機関等との機能分化・連携により、早期の対応を可能とすること。高齢になり要介護状態になったとしても、安心して地域で療養できるような、地域包括ケアシステムを構築すること等が可能となるよう、より多くの患者がかかりつけ医機能のもと、安心して療養でき、また、かかりつけ医の負担軽減にもつながるような、医療提供体制の構築に資する視点で議論した。

(5)歯科医療

 地域包括ケアシステムの構築を推進するうえで、かかりつけ歯科医機能やチーム医療の推進等の観点から医科歯科連携等、また患者にとって安全で安心でき、患者像の変化や多様性も踏まえ、口腔機能の評価・管理や、口腔疾患の重症化予防や生活の質に配慮した歯科医療の提供のあり方等の視点で議論した。

 まとめを受けて議論

 診療側からは、医療と介護は点数設定が全く異なっているが、どのように議論を進めていくのか等の質問があったものの厚労省からは具体的な回答はなく、財源ありきの改定が主張される中、どれだけ患者・医療者にとってより良い改定が行われるか注視が必要である。


保健請求の疑問点を整理・検討

〜歯科保健請求・審査等に関する講習会〜

8月19日、「歯科保険請求・審査等に関する講習会」を札幌で開催し、全道各地から120名の会員が参加した。

 田辺隆歯科部副部長が講師を務め、「保険請求の根拠の整理検討会〜これって請求できるの?どうしてダメなの?」をテーマに、返戻や査定に関する日常の様々な疑問点について、解決の根拠、日常診療での留意点などを検討した。「行った治療行為については、委縮することなく、歯科点数表の解釈(通称・青本)に則って請求すること」が保険請求の原則として、請求の根拠について整理し、詳しく解説した。

 はじめに、療養担当規則(第18条、第21条)について確認を行い、基本診療料では初診料についての考え方や算定の原則、医学管理では歯科疾患管理料の算定要件やう蝕多発傾向者に関する留意点等について説明。在宅医療では歯科訪問診療料・訪問歯科衛生指導料の記載事項について、注意点を挙げた。また、処置の算定ポイントを項目ごとに説明し、歯周治療におけるSPT(歯周病安定期治療)に関して詳しく解説。歯周治療用装置についても触れ、事例をもとに解説した。

 講習会終了後、参加者からは「毎年参加しているが、非常に勉強になり感謝している」「貴重な情報をわかりやすく説明していただき、毎回楽しみにしている」「次回も是非参加したい」等の感想が寄せられ大変好評だった。


   医療費削減を貫く「骨太の方針2017」  

 「骨太の方針2017」の枠組みが診療報酬改定の議論に大きな制約を加え、マイナス改定に導くとともに、医療費削減を貫く根拠にされている。ここではその社会保障関係部分の概要を確認したい。

 「骨太の方針2017」は6月9日に閣議決定された。集中改革期間の最終年に当たる2018年度も、社会保障関係費の伸びを高齢化に伴う自然増内(5000億円)におさめるとしている。2016年度の診療報酬改定はネットでマイナス0・ 84%だったが、自然増内にはおさまらず、医薬品価格の適正化、湿布薬の一処方当たりの枚数制限、協会けんぽの国庫補助見直しなどが行われた。

  2018年度改定でも、厚労省予算概算要求の自然増を超える分について、「骨太の方針」の改革工程表( 図) の項目に沿って削減するものと思われる。

 

 社会保障部分の構成は ヾ靄榲な考え方医療・介護供給体制の適正化インセンティブ改革 じ的サービスの産業化 ド蘆看塾呂鳳じた公平な負担、給付の適正化 薬価、調剤等の診療報酬及び医薬品に係る改革 年金╂験菠欷遒箸覆辰討い襦B緝重ないくつかを取り上げる。

 

 基本的な考え方 

 「全ての団塊の世代が後期高齢者となる2025年度を見据え(中略)、 44の改革項目について改革工程表に沿って着実に改革を実行していく」と述べた上で「2018年度は診療報酬・介護報酬等の同時改定および国保の財政運営の都道府県単位化の施行、介護保険制度改正の施行など重要な施策の節目の年であることから(中略)、医療費・介護費の高齢化を上回る伸びを抑制しつつ、効果的なサービスを効率的に提供する」としている。医療費削減を推し進める方針を明確に示している。

 医療・介護提供体制の適正化 

 都道府県ごとの地域医療構想の策定により、病床の機能分化・連携を推進する。2年間程度で個別の病院名や転換する病床数などの具体的な対応方針を明らかにする。同時に介護施設や在宅医療の供給体制の整備の議論も速やかに進める。機能分化が進まない場合には、都道府県知事がその役割を適切に発揮できるよう、権限のあり方について検討を進める。このように病床削減を加速しようとしている。 医療費適正化計画については、都道府県別一人当たり医療費の差の半減を目指すとしている。取り組みの支援策として「地域医療介護総合確保基金」の配分にメリハリをつけるとし、医療費適正化計画の進捗状況を踏まえ、都道府県別の診療報酬のあり方を検討するとしている。今後地域差半減が進まない場合には、都道府県別診療報酬が導入される危険性がある。 かかりつけ医については、普及の観点から診療報酬上の対応や外来時の定額負担について検討するとしており、制度の普及の名のもとに受診抑制、医療費削減の狙いを捨てていない。

  インセンティブ改革 

 保険者の医療費適正化に向けた取り組みに対する一層のインセンティブ強化を図るとしている。国保では保険者努力支援制度を本格実施して、取り組みが進んでいない保険者に対してはペナルティを課すという、非倫理的な政策である。また、国保料軽減のために自治体が独自に行ってきた法定外一般会計繰り入れの計画的な削減・解消も求めている。健保組合等の後期高齢者支援金の加算・減算制度も運用が強化される。医療過疎や医師不足、交通事情などの根本的な問題を放置したまま、適正化という名の医療費の削減に走ろうとしている。 ヘルスケアポイントや保険料への支援となるような、個人へのインセンティブ付与による健康づくりや適切な受診行動の促進も謳っている。

 診療報酬・介護報酬改定

 「人口・高齢化の要因を上回る医療費の伸びが大きいことや、保険料などの国民負担、物価・賃金の動向、医療費の増加に伴う医療機関の収入や経営状況、保険財政や国の財政に係る状況等を踏まえつつ、診療報酬改定の在り方について検討する」と述べ、マイナス改定への誘導と読み取れる。 内容としては^緡典ヾ悗涼楼莽携強化に向けたこれまでの改定内容の検証病床の機能分化・連携を更に後押しするため、入院基本料(報酬水準、算定要件など)の検討2雜邂緡撤,硫雜酳鷭掘施設基準のあり方等について検討し、介護施設や在宅医療への転換などの対応を進めるなどと述べている。

 その他

 薬価制度の抜本的改革について、素案に盛り込まれていた参照薬価制度に関する記述は削除されたが、かかりつけ薬剤師・薬局や健康サポート薬局の機能強化、リフィル処方の推進は明記された。 人生の最終段階における医療についても記述があり、普及啓発の推進や、関係者の連携、人材の育成を図り、先進事例を全国展開するとしている。 「骨太の方針」と一緒に閣議決定された「未来投資戦略2017」では、効果的・効率的な医療の提供に資するとして、遠隔診療を次期診療報酬改定で評価するとしている。厚労省は既に7月に「保険者が実施する禁煙外来は遠隔診療のみで完結しても可」とする通知を発出しており、今後の拡大に注視しなければならない。   

◇ ◇ ◇  

 「骨太の方針」は政府の基本方針であり、中医協の議論・決定の上位指針である。社会保障費の伸びにも枠が設けられ、診療報酬改定の議論に大きな制約が加えられるが、これでは国民の健康は守れない。まずは国家予算の組み方の議論の中で、国民が安心して暮らしていくための基本的なインフラとして、医療・社会保障を充実させるという国民合意形成が必要である。改定率についても、薬価・材料の引き下げ財源を診療報酬本体に回すことなどで、プラス改定を目指すべきである。社会保障費の削減に反対し、診療報酬の引き上げを求める運動を進めていく。

 


   ビッグデータの利活用優先 医療情報が危ない  


 5月30日に改正個人情報保護法が施行された。次世代医療基盤法も4月に成立し、1年以内に施行される。


 この改正個人情報保護法の大きな改正点は、5千人以下の個人情報を扱う事業者にも対象が拡大したこと、 「個人識別符号の概念」「要配慮個人情報」における本人同意、「匿名加工情報」と「匿名化」の違いが挙げられ、より一層厳格化が求められる。


 「要配慮個人情報」とは、不当な差別や偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要する個人情報をいう。医療情報はこれに該当し、患者の同意なしに収集できないとあるが、患者の医療に必須な情報や病医院の運用に必要な利用は「黙示の同意」という考え方で従来通りである。また利用目的の変更が認められない、オプトアウト(明確に拒否しない限り、同意したとみなす)による第三者提供ができないことになる。


 しかし次世代医療基盤法においては、高い情報セキュリティを確保するなど一定の基準を満たした上、医療情報などの管理や利活用のために、国が「認定匿名加工医療情報作成事業者」を認定し、オプトアウトで第三者提供ができるとした。


 「匿名加工情報」は、特定の個人を識別できないように加工して得られた個人に関する情報であって、当該個人情報を復元して特定の個人を再識別できないようにするものであるが、依然としてこの加工基準が曖昧なままである。


 また外国にある第三者への提供では、OECD8原則に照らし合わせて国際的なハーモナイゼーションが要求されることとなる。


 個人情報保護法の施行状況調査に寄せられる苦情では、不適切な取得が毎回第1位を示している。


 医師・歯科医師が医療情報を提供するに当たり、患者との信頼関係と生涯にわたる健康を支えるという観点から、職業倫理による患者のプライバシーや尊厳を守る砦として、本人同意の矛盾を払拭するためにも不正な手段による取得にならないように注視していかなければならない。


歯科診療時における救命の注意点を学ぶ

・・・ 医療安全管理に関する研修会

 

 

 7月8日、歯科会員対象の「医療安全管理に関する研修会」を開催し、全道から19人が参加した。講師は、本会前会長の小笠原俊一顧問(南札幌脳神経外科院長)が務めた。

 前半は、医療法で定められた「医療安全」「院内感染対策」「医薬品業務手順「医療機器に係る安全管理体制の確保」を中心に、安全管理に関する項目について説明した。さらに、心肺停止・ショック(特にアナフィラキシーショック)の対処方法について、歯科診療時に想定される注意点を、事例を挙げて詳しく解説した。

 後半は、参加者が実際に人体モデルでAEDシミュレーターを使用し、インストラクター指導のもと心肺蘇生の実習を行った。

 万が一、自院で患者が倒れた場合どうするのか、対応の手順を確認し合い、必要な薬剤・器具(AED)等の設置場所などをどこにあるか把握し、素早い対応ができるよう、現場のリーダーとして、普段からの心構えが重要であるとした。参加者には、研修終了後に受講修了証書が交付された。


各種届出の基準と実践を学ぶ

・・・ 歯科施設基準届出に係る研修会

 7月8日、講師に、北海道医療大学歯学部教授の川上智史氏を迎え、「歯科外来診療環境体制加算」「在宅療養支援歯科診療所」「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)」の施設基準の届出に必要な研修会を開催し、会員46人が参加した。
 「歯科外来診療環境体制加算」では、算定に必要な要件である歯科外来診療時における偶発症に対する緊急時の対応や、医療事故、院内感染症対策などの医療安全体制整備について説明した。医療の安全管理は管理者一人でできるものではなく、同じ職場の皆が同じ目線で業務に当たり、行動することが最もよい対策となるとした。
 さらに、「在宅療養支援歯科診療所」については、高齢社会・訪問新診療の現状、栄養状態の確認の重要性、認知症高齢者の口腔ケアの困難さ等について、症例をもとに解説した。
 参加者には「届出目的の参加であったが勉強になった」などの感想が寄せられ、研修終了後、施設基準届出に必要な受講修了証書が交付された。


「歯科市民集会」に協力を要請

・・・ 2団体と合同懇談会を開催

 

 本会歯科部は、7月15日、㈳北海道歯科衛生士会、札幌歯科技工士会と合同懇談会を開催した。道歯科衛生士会から小林札幌支部支部長他2名、札幌歯科技工士会から道垣内会長他3名、本会から野川副会長他7名の役員が出席した。

 懇談会は、はじめに野川副会長より「厳しい歯科医療情勢のなかで、将来に向けて協力して様々な活動を続けていきたい」と挨拶があった。

 続いて、札幌技工士会から、役員改選の報告があり、道垣内会長は「歯科医療の重要性をマスメディアや市民に伝える意味からも歯科市民集会は大切な事業で今後も協力していきたい」と述べた。また、北海道歯科衛生士会は、小林札幌支部長より、卒後3年以内の衛生士を対象とした研修会等を通じ「歯科衛生士という職種への理解を深めたい」と報告があった。

 三浦歯科部長から本会の活動内容と役員改選の報告を行い、石塚事業部長が11月18日開催予定の「第7回歯科市民集会」の企画説明と開催に向けた協力の要請を行い、活発な意見交換が行われた。


  暑中お見舞い申し上げます

          

          一般社団法人北海道保険医会

                 会長 加藤 康夫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今年も暑いです。

 七月上旬から、北海道各地で夏日が続き、特に道東では連日記録的猛暑に見舞われました。沖縄から来られた演者が、さぞ涼しいだろうと新千歳空港に降り立ったら、沖縄と変わらないので驚いていました。

 海水温も上昇し、イカは昨年よりさらに不漁です。先日、函館で居酒屋に入ると、「活イカあります」とオススメメニューに載っていたので、早速注文しました。出て来たのは、全長が15cmほどしかなく、山盛りの大根の千切りの上に、ペラッとしたイカ刺しがのっている代物でした。しかも1000円も請求されました。

 来年度の医療・介護診療報酬同時改定の検討がすでに進められています。この中で、とくに注目されている項目のひとつが、遠隔診療です。

 安倍首相や塩崎厚労大臣の未来投資会議での「次回診療報酬改定で手当てする」という遠隔診療推進発言を受けて、中医協では二月から議論が開始され、来年は「遠隔診療元年」とされそうです。

 初診料の取り扱い、生活習慣病・禁煙治療・在宅医療への導入、処方薬の郵送などが主な論点となっています。

 平成9年健政局長通知では、遠隔診療の対象は離島、へき地等の通院困難な患者と明記されていました。広域をカバーしなければいけない本道の医療にとっては、一見有用な手段のように思われました。

 しかし、規制改革推進会議は「医療ICT化の推進」の名のもとにこれを逆手にとって、営利企業のICTを活用した医療分野の新規産業化を後押ししています。実際既に遠隔診療ツールのダイレクトメールが発送されています。もちろん、対面診療を非対面診療に置き換える最大の狙いは医療費抑制策の実現です。

 現在、遠隔診療により患者サービスの質が上がるという科学的データは不足しており、さらに医療費抑制効果は国際的にも実証されておりません。実現に向けては、より真摯で詳細な検証が必要です。

 来年は、様々な医療改革が一度に行われる「惑星直列」の年と言われています。

 本会はこれからも、保険診療の充実と国民会保険制度の堅持、地域医療を担う保険医の生活安定を図る活動を、さらに熱く進めて参ります。

 


 平素は、当会をご愛顧いただき、お礼申し上げます。

 さて、この度は、銷夏特集号(第861・862号)に同封しておりました、書籍注文用紙内のFAX番号に誤りがありましたことをお知らせいたします。  

 正しいFAX番号は 「 011 ( 231 ) 6283 」 でした。  

 訂正し、深くお詫び申し上げます。 

 

<訂正した書籍注文用紙>

http://h-hokenikai.com/PDF/20170810faxbangouteisei.pdf

 

                         北海道保険医会 事務局


これでいいのか新専門医制度

 

  新専門医制度が未だに迷走している。今春の始動の予定が、一年先延ばしとなったうえ、制度の根幹となる部分の改定が続いている。本会では、これまで同制度の問題点として、医師の偏在、自由標榜制の制限、非専門医への差別化などを指摘してきた。総合診療専門医については、そのゲートキーパー機能によるフリーアクセスの制限や、包括・定額払いの拡大につながる懸念を示してきた。
 各学会や各関係医療団体からは、日本専門医機構のガバナンスに対する不信感を背景とした反発が続いていた。同機構は、昨年12月に地域医療への配慮を盛り込んだ「専門医制度整備指針」を策定。大学病院以外も研修基幹施設になれることを明記していたが、地方の医師不足の加速と若手医師のキャリアへの悪影響を指摘されていた。「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」(5月25日)では、研修基幹施設の条件を緩和し、全国に手挙げを促した結果、基幹施設と連携施設の総数が現行の2.4倍(2,937施設)と報告された。基幹施設のうち8割を市中病院が占めており、都市部に集中することにより、へき地医療の崩壊につながりかねない。
 6月2日「専門医制度整備指針」が改定され、研修はすべての医師にとっての義務ではなく「自律的な取り組み」と位置付けられると記載。基本領域学会の専門研修は研修プログラム制を原則としつつ、留学した医師や女性医師のライフイベントなどに配慮し「介護、留学など相当の合理的理由がある医師等は研修カリキュラム制による専門研修を行う等、柔軟な対応を行う」となっている。また、「新専門医制度概略とQ&A」(5月12日)では、総合診療専門医について、最も基本領域となる内科を1年間、新内科専門研修と同等の研修を内科専門医の指導の下で研修することとしか示されておらず、研修の大枠しか決まっていない。拙速に制度を推し進めることなく、我が国の医療制度と地域医療の将来を見据えた議論を積み重ねていく必要がある。


患者負担の引き下げ、診療報酬の大幅引き上げを決議


・・・ 保団連第3回代議員会に287名が参加

 

 保団連の2016〜17年度の第3回代議員会が6月25日、51保険医協会・医会から、代議員、理事、事務局など287名が参加し、東京都内で開催された。前回代議員会以降の会務報告、決算報告、2018年度の診療報酬・介護報酬同時改定に向けた改定要求など、全ての議案が全会一致で議決された。本会からは代議員として加藤康夫会長、野川哲義副会長、小笠原俊一顧問、執行部として田辺政策部長(保団連副会長)、下出監事(保団連組織部長)が参加した。最後に「患者負担の大幅引き下げ」「診療報酬の10%引き上げ」などを盛り込んだ決議が採択された。

 開会に先立ち挨拶した住江会長は、国会情勢について「安倍政権の政治・行政の私物化、国民を愚弄する国会運営に怒りを禁じえない」と厳しく批判。「共謀罪」法案の成立にも強く撤回を求めていく姿勢を示した。一方、社会保障面では、更なる抑制を目的に3つの世論操作が進められているとし「1つ目に自己責任論、2つ目に財源論、3つ目に社会保障概念そのものの破壊」と強調。また、一連の社会保障改悪メニューに対し「真の狙いは何か、誰が利益を得て、誰が被害を受けるのかを明らかにしつつ運動を進めることが重要」と訴えた。
 会務報告では、保団連が全国の保険医協会と共に取り組んだ「今こそストップ!患者負担増」運動の成果について、クイズハガキなどの工夫により署名活動の参加率向上が達成でき、3,686の医療機関から12万筆を超える集約が得られたと報告された。歯科分野でも「保険で良い歯科医療を」の署名活動を全国で展開。また、歯科技工問題についても「歯科技工士アンケート」の結果を踏まえ、保団連内部でも集中的な討議を行い、解決に向けた積極的な取り組みを全国的に拡げていく方針が示された。
 来年の診療報酬・介護報酬の同時改定に向けた要求では、医療費の総枠拡大を前提に、医科では入院患者の他医療機関受診の制限緩和、基本診療料の大幅引き上げ、施設入所者への不合理な給付調整等の改善を求めるとし、歯科でも基本技術料の適正評価や麻酔薬剤等の算定方法の改善等が要求された。一方、補綴物維持管理に関する要求は全国的な一致点が見出せず、今回は要求項目として見送ることが説明された。

 

本会から5つのテーマで発言

 討論では、各保険医協会から合計137の発言が行われ、北海道からは5題の発言を行い、執行部から答弁がされた。
 加藤会長は「国保の都道府県化について」のテーマで「国保の保険者機能強化による国保給付抑制、保険料引き上げ、過酷な保険料徴収、徹底した医療費抑制と、それに伴う受診抑制誘導が始まる」とし執行部の考えを質した。これに対し、保団連の担当理事は「都道府県を医療費抑制の司令塔とする仕組み作りが進められている」と述べ、地域医療を守る立場から「都道府県に対しては納付金など資産結果の公表、市町村に対しては市町村の裁量による一般会計からの繰り入れや法定外繰り入れの継続等、国に対しても国庫負担の増額等を求めていく」と答弁した。
 野川副会長は「地域特性を加味した施設基準の在り方について」のテーマで、歯科分野で施設基準が設定された保険点数が増えることによる弊害を訴えた。とりわけ「人員基準が設けられる点数は地域の雇用事情に大きく左右され、都市部と郡部で医療提供体制に格差が生じ、結果的に地域住民に不利益をもたらす」と指摘。保団連執行部も「施設基準による地域格差は医療機関のみならず、患者国民にとっても大きな問題」との見解を示し「保団連としても地方の状況を鑑みた施設基準の内容とするよう厚労省等に交渉しており、次期改定に向け引き続き強く要求していきたい」との方針が示された。
 小笠原顧問は「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部改正法」について、介護給付費の削減目標を市町村間で争わせる仕組みが導入されるなど、保険者機能の強化を危惧。「厚労省は地域包括ケアの見える化システムを展開し、アウトカム指標と地域ケア会議の開催状況を評価した成果指標に基づき、財政的インセンティブを付与する考え」と指摘し、経済効果最優先の安上がりなサービス体制へと置き換えられる危険性について質した。これに対し執行部は同法の狙いについて「共生型サービスを謳い文句に、本来の公助を自助と称し、安価なサービス体制で地域に丸投げする構図」と問題視。「国の責任を明確にし、地方任せの体制阻止へ声を上げていく」と回答した。
 その他「介護医療院創設」「混合介護の導入」についても質問を行い、改悪阻止に向け働き掛けを求めた。
 代議員会では議事の最後に14項目のスローガンを掲げた決議が提案された。その中では、診療報酬の大幅引き上げ、患者負担の削減のほか「地域医療構想に伴う病床削減の阻止」「国保の都道府県化への反対」「社会保険診療の消費税ゼロ税率の適用による損税問題の解消」等の項目が盛り込まれ、満場一致で採択された。

 

 


   春季歯科スタッフセミナー     

受付業務の基本編を学ぶ

6月24日、春季歯科スタッフセミナーを開催し、歯科医師・スタッフあわせて35医療機関65名が参加した。
 昨年6月に発行された「歯科スタッフセミナー資料集︱窓口業務の基礎知識」(改訂第7版)をテ
キストに、受付業務の基礎的な内容を、わかりやすく丁寧に解説した。
 前半、講師の林明宏理事は「デンタルスタッフの窓口業務で守るべき基本的事項」「医療保険制度全般」「各保険証・受給者証の取り扱い」等を説明。
 続いて、今上岳彦理事は「高齢者医療制度」「公費負担医療」等について説明し、更に、公費負担医療では「北海道の医療費助成制度」についても触れ、詳しく解説した。
 参加者からは、「ポイントを絞っての説明で理解しやすかった」「少し曖昧だった保険のことも理解できた」「これまで疑問だったことが解決した」などの感想が寄せられ、大変好評であった。


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