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活動の紹介 > 平成30年北海道胆振東部地震
平成30年北海道胆振東部地震 : 北海道胆振東部地震で震度7 道内376病院で停電

北海道胆振東部地震で震度7

道内376病院で停電

 9月6日午前3時8分ごろ、北海道南西部の胆振地方を震源とする地震(「平成30年北海道胆振東部地震」)が発生。震度7を観測した厚真町で大規模な土砂崩れが起きるなど、道内で計41人が死亡。負傷者も多数に上った。さらに、この地震の影響により、道内のほぼ全世帯にあたる約295万戸が一時停電。災害拠点病院11施設を含む376病院も停電となった。

 最大震度7を観測した厚真町では、人的被害が最も多く土砂崩れによって住宅が倒壊、36名の死者が出た。札幌市内でも、東区で震度6弱を観測。道路の陥没などが発生したほか、清田区では液状化現象・水道管破裂による道路冠水など、道路や建物への被害が多数発生した。
 地震による大規模停電は医療機関の診療にも大きく影響を及ぼした。厚労省の調査では9月7日早朝の時点でも、道内の11災害拠点病院を含む376病院で停電が続いていた。自家発電機で対応したものの、一部の病院では救急の受け入れや外来診療を制限せざるを得ない事態が発生。さらに、断水となった病院も82病院に上り、透析治療の継続が困難となり患者を移送したケースも見られた。診療所でも多くが6日、7日の外来診療を中止しており、通信手段が途絶える中、急変対応にも支障が生じる状態となっていた。
 一方、レセプトの作成、提出時期にも重なり請求事務も混乱した。札幌市内でも停電の復旧が遅れた地域では提出期限に間に合わず、審査機関や道厚生局等に問い合わせが殺到。本会にも多くの相談が寄せられた。保団連では本会の要請に応じて、政府に特例措置の緊急要望書を提出(3面参照)。こうした事態を受け、支払基金、国保連合会ではともに提出期限を延長するとともに、状況によっては概算払いの請求を認めるなどの緊急対応が図られた。
 また、地震発生直後から本会では、被害の大きかった厚真町、安平町、むかわ町などの会員に対し、保団連の協力も得ながら安否確認を進めた。人的被害や建物の損壊等、大きな被害は報告されなかったものの、ライフラインの復旧が遅れ、診療の再開が見通せない医療機関があることも分かった。10日に来道した保団連の住江会長は「一日も早い完全復旧を願っている」と述べ、加藤会長に見舞金を贈呈。その後、震源地近隣の被災地を視察し会員訪問を行った。
 最後に、この地震によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。

 

診療を断念、ならば炊き出し

 震度7を観測した厚真町では医科医療機関1施設、歯科医療機関2施設の合計3施設で町民の診療にあたっていた。その中のお一人、本会会員の吉住彰郎先生(桂歯科クリニック院長)に地震発生2日後の9月8日に現地で状況を聞いた。
 6日未明の地震発生時について「揺れという言葉で表現できない。一瞬身体が突き上げられる感じ」と激しさを語り、その後凄まじい横揺れが襲ったという。診療所内は診療を断念、ならば炊き出し散乱したものの、幸いにも医療器材や建物に大きな損傷はなかった。ただ、水や電気などのライフラインが絶たれ、スタッフも避難したため診療を断念。「それならば」と、自身の所属する商工会が地震発生の当日から始めた炊き出しに、自らも被災者でありながら参加している。連日早朝から、避難所となっている町の総合福祉センター前に設けられたテントで作業に励む。役場に隣接する同センターは約600人と町内最多の住民が避難しており、日本赤十字社の災害対策本部や自衛隊の給水施設も置かれるなど災害支援の拠点だ。大人数向けの食事の用意や物資の配布など、日が暮れるまで汗を流している。
 8日現在、日本赤十字社の医療救護班が避難住民を巡回して健康管理にあたっている。それでも顔見知りの住民から歯科治療を頼まれることもあり「ポータブルの機材を炊き出し会場に持ってきて、子どもの簡単な処置などはやってあげます」と話す。また、地元の歯科医師として、山崩れによる犠牲者の身元確認のため検視にも協力する。「犠牲者の中には当院の患者さんも少なくありません」と無念の表情を浮かべた。
 取材当日までに電気は復旧していたが、断水は解消されず見通しも立っていないという。自衛隊の給水が対応しているものの「水不足が深刻です。この状況で1カ月持つかどうか」と不安を述べた。また、長く診療を中断することで住民の健康への影響も心配と明かす。それでも「今はこういう状況なので仕方がない。やれることを一生懸命やるだけ」と前を向いた。
 厚真町の調査では家屋の損壊は270棟に及んでいるという。札幌から向かう道中も町に近づくにつれ、道路の亀裂や路肩の崩壊などの損傷や数箇所で通行止めもあり、交通アクセスにも支障を来たしていた。余震が今なお続き、日常生活を取り戻すまでの先行きは不明だが、震源の町で奮闘する吉住先生から、住民の日常生活回復と地域医療再開への強い思いを感じることができた。


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