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私たちの主張 : [私たちの主張]医療者不在の「遠隔診療」に懸念

医療者不在の「遠隔診療」に懸念

 

 次年度診療報酬改定に向けた議論が大詰めを迎えている。外来診療での目玉の一つは「遠隔診療」の評価に関する議論である。今回の動きは医療界の要望ではなく、規制緩和と評価拡大を求める遠隔ビジネス業者と成長戦略の一環と位置付ける政府の思惑が一致したものと言わざるを得ない。
 そもそも医師法20条は、無診察での医師の治療を禁止している。遠隔診療に関して、国は97年厚生省健康政策局通知で、離島・へき地など対面困難、病状が安定している患者などを対象に、対面診療を補完する形で限定的に認めてきた。しかし厚労省は、平成27年6月に閣議決定された「日本再興戦略2015」を受け、従来の方針を大幅に変更する通知を示した。つまり、対象地域や対象疾患は限定されず、患者の心身への有用な情報が得られれば電子メールなどでも医師法違反ではないとした。このあと、ベンチャー企業を中心に遠隔医療関連ビジネスが活発化することになる。
 安倍首相は本年4月、政府の「未来投資会議」で「診療報酬上の評価を行うとともに、遠隔診療の推進により、かかりつけ医による日常的な健康指導や疾病管理の効率性を飛躍的に向上させていく」と宣言した。
 一方、厚労省も7月、再度「遠隔診療」の規制緩和についての周知・明確化に関する厚労省医政局長通知を発出し、すでに自由診療での「禁煙外来」が始まっている。さらに、ICTを利用した「遠隔看取り」も検討されており、まさに政権の意向を忖度した方針転換である。
 近年ICTが進歩する中、離島やへき地などの通院困難な環境や状態にある患者への活用は今後必要になると思われる。しかし、現在国が進めようとしている「遠隔診療」は、医療費削減を目的とした、公的医療保険制度を利用した新たな営利産業の推進である。
 医療の質、安全性、信頼性のエビデンスが担保されないままの、野放図な「遠隔診療」の普及はわが国の医療を変質させる危険性があり、議論の行方に十分な監視が必要と考える。


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