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私たちの主張
私たちの主張 : 医療費削減を貫く 「骨太の方針2017」

   医療費削減を貫く「骨太の方針2017」  

 「骨太の方針2017」の枠組みが診療報酬改定の議論に大きな制約を加え、マイナス改定に導くとともに、医療費削減を貫く根拠にされている。ここではその社会保障関係部分の概要を確認したい。

 「骨太の方針2017」は6月9日に閣議決定された。集中改革期間の最終年に当たる2018年度も、社会保障関係費の伸びを高齢化に伴う自然増内(5000億円)におさめるとしている。2016年度の診療報酬改定はネットでマイナス0・ 84%だったが、自然増内にはおさまらず、医薬品価格の適正化、湿布薬の一処方当たりの枚数制限、協会けんぽの国庫補助見直しなどが行われた。

  2018年度改定でも、厚労省予算概算要求の自然増を超える分について、「骨太の方針」の改革工程表( 図) の項目に沿って削減するものと思われる。

 

 社会保障部分の構成は ヾ靄榲な考え方医療・介護供給体制の適正化インセンティブ改革 じ的サービスの産業化 ド蘆看塾呂鳳じた公平な負担、給付の適正化 薬価、調剤等の診療報酬及び医薬品に係る改革 年金╂験菠欷遒箸覆辰討い襦B緝重ないくつかを取り上げる。

 

 基本的な考え方 

 「全ての団塊の世代が後期高齢者となる2025年度を見据え(中略)、 44の改革項目について改革工程表に沿って着実に改革を実行していく」と述べた上で「2018年度は診療報酬・介護報酬等の同時改定および国保の財政運営の都道府県単位化の施行、介護保険制度改正の施行など重要な施策の節目の年であることから(中略)、医療費・介護費の高齢化を上回る伸びを抑制しつつ、効果的なサービスを効率的に提供する」としている。医療費削減を推し進める方針を明確に示している。

 医療・介護提供体制の適正化 

 都道府県ごとの地域医療構想の策定により、病床の機能分化・連携を推進する。2年間程度で個別の病院名や転換する病床数などの具体的な対応方針を明らかにする。同時に介護施設や在宅医療の供給体制の整備の議論も速やかに進める。機能分化が進まない場合には、都道府県知事がその役割を適切に発揮できるよう、権限のあり方について検討を進める。このように病床削減を加速しようとしている。 医療費適正化計画については、都道府県別一人当たり医療費の差の半減を目指すとしている。取り組みの支援策として「地域医療介護総合確保基金」の配分にメリハリをつけるとし、医療費適正化計画の進捗状況を踏まえ、都道府県別の診療報酬のあり方を検討するとしている。今後地域差半減が進まない場合には、都道府県別診療報酬が導入される危険性がある。 かかりつけ医については、普及の観点から診療報酬上の対応や外来時の定額負担について検討するとしており、制度の普及の名のもとに受診抑制、医療費削減の狙いを捨てていない。

  インセンティブ改革 

 保険者の医療費適正化に向けた取り組みに対する一層のインセンティブ強化を図るとしている。国保では保険者努力支援制度を本格実施して、取り組みが進んでいない保険者に対してはペナルティを課すという、非倫理的な政策である。また、国保料軽減のために自治体が独自に行ってきた法定外一般会計繰り入れの計画的な削減・解消も求めている。健保組合等の後期高齢者支援金の加算・減算制度も運用が強化される。医療過疎や医師不足、交通事情などの根本的な問題を放置したまま、適正化という名の医療費の削減に走ろうとしている。 ヘルスケアポイントや保険料への支援となるような、個人へのインセンティブ付与による健康づくりや適切な受診行動の促進も謳っている。

 診療報酬・介護報酬改定

 「人口・高齢化の要因を上回る医療費の伸びが大きいことや、保険料などの国民負担、物価・賃金の動向、医療費の増加に伴う医療機関の収入や経営状況、保険財政や国の財政に係る状況等を踏まえつつ、診療報酬改定の在り方について検討する」と述べ、マイナス改定への誘導と読み取れる。 内容としては^緡典ヾ悗涼楼莽携強化に向けたこれまでの改定内容の検証病床の機能分化・連携を更に後押しするため、入院基本料(報酬水準、算定要件など)の検討2雜邂緡撤,硫雜酳鷭掘施設基準のあり方等について検討し、介護施設や在宅医療への転換などの対応を進めるなどと述べている。

 その他

 薬価制度の抜本的改革について、素案に盛り込まれていた参照薬価制度に関する記述は削除されたが、かかりつけ薬剤師・薬局や健康サポート薬局の機能強化、リフィル処方の推進は明記された。 人生の最終段階における医療についても記述があり、普及啓発の推進や、関係者の連携、人材の育成を図り、先進事例を全国展開するとしている。 「骨太の方針」と一緒に閣議決定された「未来投資戦略2017」では、効果的・効率的な医療の提供に資するとして、遠隔診療を次期診療報酬改定で評価するとしている。厚労省は既に7月に「保険者が実施する禁煙外来は遠隔診療のみで完結しても可」とする通知を発出しており、今後の拡大に注視しなければならない。   

◇ ◇ ◇  

 「骨太の方針」は政府の基本方針であり、中医協の議論・決定の上位指針である。社会保障費の伸びにも枠が設けられ、診療報酬改定の議論に大きな制約が加えられるが、これでは国民の健康は守れない。まずは国家予算の組み方の議論の中で、国民が安心して暮らしていくための基本的なインフラとして、医療・社会保障を充実させるという国民合意形成が必要である。改定率についても、薬価・材料の引き下げ財源を診療報酬本体に回すことなどで、プラス改定を目指すべきである。社会保障費の削減に反対し、診療報酬の引き上げを求める運動を進めていく。

 


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