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私たちの主張
私たちの主張 : 医療保険制度を歪める保険外併用療養の拡大

医療保険制度を歪める保険外併用療養の拡大

 
 保険外併用療養の拡大策として「患者申出療養制度」が始まった。厚生労働省の評価会議は、1例目となる胃がん患者への抗がん剤治療「パクリタキセル腹腔内投与および静脈内投与並びにS‐1内服併用療法」の実施を承認し、10月に治療が始まった。

 承認されたのは、既に実施している先進医療の一種で、一定のエビデンスのある中での実施。適格基準から外れた患者が治療を希望した。しかし、対象患者が広がることで安全性の面で懸念が高まる。

 パクリタキセルの腹部への直接投与は、治療効果が高まると期待されるが、保険が適用されない。全額自己負担なら170万円程度。患者申出療養制度の適用でも患者負担は90万円ほどにもなる。経済的に余裕のある患者しか治療を受けることができない。

 政府内では保険外併用療養費の拡大をめぐる議論が広がりを見せている。「日本再生戦略」ではアメニティの向上を目指す医療機関のニーズに応え、産業の活性化を狙い、選定療養の拡大の方針を示している。最終的に成長戦略に資する視点がある。

 選定療養を拡大していくと、先進医療などが選定療養に組み込まれ、保険収載の可能性は失われる。結果的に公的保険給付範囲の縮小につながる。さらに、高い自己負担によらなければ、その恩恵を受けることができない。経済的な理由により選定療養が受けられない国民が生じ、不公平、格差が助長され社会的な問題が生じる。

 TPPの承認が審議されている折、米国が混合診療解禁を要求しないとの報道もある。しかし、これまでも日本の医療を営利市場として開放することを求め続けてきている。ISD条項の下、公正な競争が阻害されるとして提訴される可能性もある。保険外併用療養の拡大、混合診療の解禁への動きは、米国からの要求、国内規制改革が相まって、加速していく懸念がある。

 公的保険給付範囲の縮小に直結する保険外併用療養の拡大は、医療保険制度の歪曲の拡散につながりかねず、断じて容認できない。

 


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