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私たちの主張 : [私たちの主張] 押し寄せる医療制度改悪

押し寄せる医療制度改悪
  
新たな負担増を許すな!

 9月中旬より、第192回臨時国会が開催される。今回の臨時国会ではTPP批准についての議論が始まるとともに、医療分野では新たな患者負担増に向けての議論が進められる予定であり、今後の動向を注視していく必要がある。



 政府は、昨年末の経済財政諮問会議で「経済・財政再生計画」を策定した。その中で、実施すべき社会保障制度の検討事項44項目について、16〜20年度までを計画期間とする「改革工程表」を公表したが、そのまま実施されると患者の受診や医療機関に大きな影響を与えることは必至だ。


 高齢者への負担増
 厚労省は参院選後の7月14日、社会保障審議会医療保険部会を開き、70歳以上の高額療養費制度の月額負担上限の引き上げをはじめ、75歳以上の窓口負担増に関する議論を開始した。

 高額療養費制度は1973年に創設され、「現役世代(69歳以下)」と「70歳以上」とでそれぞれ異なった月額自己負担上限額が設けられている。昨年10月に開催された財政制度等審議会では「世代間・世代内の負担の公平をはかる」という名目で高齢者の月額上限を現役世代と同じ水準にすべきと提言し、16年度末までに結論を得ることが必要であるとした。既に15年1月には「現役世代」の月額自己負担上限額(3区分から5区分へ)が引き上げられているが、今回、高齢者の月額自己負担上限額が狙われている。

 また、政府は75歳以上の窓口負担を現状の1割負担から2割に引き上げようとしている。さらなる負担増は高齢者の生活を圧迫し、受診抑制や治療中断が多発することが懸念される(図1)。



受診時定額負担の導入
 「改革工程表」には、「かかりつけ医の普及の観点から、かかりつけ医以外を受診した場合における定額負担を導入する」とし、窓口負担に加えて一定額を患者に負担させる受診時定額負担の導入が示されている。

 既に4月より紹介状の無い大病院受診時には定額負担の導入が行われているが、今後はこれをさらに拡大して、あらかじめ決められたかかりつけ医以外を受診した場合にも負担が発生する仕組みを導入しようとしている。

 仮に、定額負担が500円になれば、5000円の医療費がかかった場合、患者は3割負担分の1500円に500円を加えた2000円を窓口で負担することになり、実質の負担は4割にも及ぶ(図2)。



 
市販類似薬の保険外し
 さらに、「改革工程表」には「公的保険給付の範囲や内容について適正化する」と称して、市販類似薬を保険給付外にすることも示されている。

 既に、4年前の診療報酬改定ではビタミン剤、2年前の改定ではうがい薬がターゲットとなり、今次改定では最終的に枚数制限の導入にとどまった湿布薬が当初狙われていた。厚労省は今後もセルフメディケーションの名の下で市販類似薬の保険外しを可能な範囲で実施しようと目論んでいる。
 
入院時の居住費を全ての病床に
 94年の入院時の食事代につづき、06年からは医療療養病床に入院時生活療養費が導入され、現在、医療区分気領斗槁他欧貌院する65歳以上の患者は居住費として1日につき398円、このうち78円が保険給付され、残る320円が患者負担となっている。厚労省は、医療療養病床が介護施設等と同様に「住まい」としての機能を有しており、「負担の公平」を図る目的として介護施設等で入居者負担となっている居住費を入院基本料とは別に自己負担させるべきと説明して導入された。

 財政制度等審議会は今回、「在宅患者との負担の公平」を理由に挙げ、医療療養病床に入院する医療区分気隆擬圓世韻任呂覆、医療区分供Ν靴隆擬圓砲蘯己負担を導入し、更に一般病床等の入院患者にまでその対象を拡大すべきと提言している。これが実施されると1日につき320円、月におよそ1万円の負担増となる。

 既に昨年成立した医療保険制度改革関連法により、4月より入院時の食事代が一食に付き360円に引き上げられ、さらに18年からは460円になることが決まっている。このままでは食事代や居住費の支払いが困難で退院を余儀なくされる患者が出てくることが危惧される。

介護にも未曾有の負担増
 患者負担増は医療分野だけにとどまらない。政府は介護保険の利用者負担割合の見直しも計画している。既に昨年から一定以上の所得のある人は2割負担となっているが、今後はこれを拡大して、全ての人を原則2割負担にしようとしている。


 また、一昨年前の医療・介護総合確保推進法の成立に伴い、要支援1・2の人への訪問介護・デイサービスが介護保険から外されて地方自治体の事業として移管されたが、こうした介護保険外しを要介護1・2の人にも拡大しようと計画している。

 さらに、10万3千人が現在利用している掃除・洗濯・買い物・調理などの生活援助サービスをはじめ、車椅子等を1割負担でレンタルできる福祉用具貸与サービスや20万円を限度に必要な費用を給付する住宅改修サービスなどを全額自己負担にする計画も厚労省で議論され始めており、今後の動向を注視していく必要がある。

◇ ◇ ◇

 これらの改悪は患者・国民に未曾有の負担増を押し付けるものであり、絶対に許してはならない。本会は9月10日(土)、札幌大通公園にて街頭宣伝行動を実施する。街行く道民に政府が計画している医療制度改悪の問題点を訴え、道民とともに安心して受けられる医療の実現を目指す。

 会員諸氏の理解と運動への参加をお願いしたい。

 

 


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