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1.総会決議  : [事業・報告]  第4回代議員総会

医療改善に向けて決意新たに
総会決議を満場一致で採択


 5月28日、第4回代議員総会を開催し、全道各地より代議員50人・委任状20通(定足数40)が出席した。議案審議では27年度活動報告・収支決算、28年度活動方針・予算案が承認され、最後に総会決議を満場一致で採択した。


 はじめに挨拶に立った小笠原俊一会長は「2025年に向けて、社会保障制度改悪が色々と進められており、本日は代議員の先生方に本会活動の総括と新年度の活動方針についてご審議をお願いしたい」と述べた。

 笠井康弘議長、荻野英二副議長の代議員総会設立宣言後、昨年度に逝去された28名の会員に黙祷を捧げた。議案審議では下出道弘副会長から医療を取り巻く情勢と活動の報告を行い、続いて佐々木 豊財政部長より収支決算が報告され、承認された。

 監査報告は重枝 朗監事が行い、予算の執行や引当金の保有、職務執行などは適正と認める報告があった。

28年度活動方針
 
次に、小笠原会長より「マイナンバーの医療分野等への拡大阻止」「TPPからの撤退」「患者負担増の即時撤回と公的医療費の総枠拡大」「診療報酬の引き上げと不合理是正」「真の地域包括ケアシステムの構築」「ゼロ税率の導入」などを柱とした28年度活動方針が提案された。これに対し、代議員からは新専門医制度や地域包括ケアシステムに関する本会の対応について意見が出された。

 引き続き、荒谷英二総務部長からは収入支出予算が上程され、賛成多数で可決されたが、代議員より「会員減少等に伴い厳しい予算が続いており、長期的展望に立った事業計画を行って頂きたい」との要望があった。

 最後に、今上岳彦起草委員長から総会決議文の提案があり、満場一致で採択された。決議文は後日、報道機関や医療関係団体へ送付した。


総会決議

 安倍政権は、アベノミクスによる経済効果を上げられないばかりか、昨年は医療保険改革関連法を成立させ、財政負担の地方への押し付けや患者負担増の流れを加速させた。さらに、政府が提唱する「地域包括ケアシステム」は、入院医療を減らし、単に安上がりな在宅を中心とした医療・介護サービスに置き換えていくもので、社会保障の理念から大きく逸脱している。

 TPP関連法案が国会で審議中であり、TPP発効は最終局面を迎えている。同発効に至れば、外資参入による医療の市場化・営利化や、混合診療の解禁等に道を開き、国民皆保険を根幹から揺るがしかねない。

 こうした中、昨年の介護報酬改定に続き今次診療報酬改定も実質的なマイナス改定に終わった。医療機関の経営や医療従事者の労働環境は一向に改善されないばかりか、地域医療の充実を阻むものにほかならない。

 健康で豊かな暮らしを提供することは福祉国家の責務であり、「財政健全化偏重」の医療政策から今こそ脱却が求められている。政府は医療・介護崩壊の現状と真摯に向き合い、国民医療の充実に向けた政策転換に大きく踏み出すべきである。

 北海道保険医会は、第一線の地域医療を担う立場から、国民の健康と安心を保障するため、以下のごとく決議する。

一、「医療制度改革関連法」に基づく、患者負担増の諸政策の即刻撤回を求める

一、「真の地域包括ケアシステム」構築を推進し、これを医療費抑制策の手段とすることなく、十分な財源確保を求める

一、医療費抑制政策を中止し、公的医療保険の総枠拡大を求める

一、良質な医療や介護を提供するため、診療報酬・介護報酬の引き上げと不合理項目の早急な是正を求める

一、医療の市場化・営利化へ道を開くTPPからの撤退を求める

一、混合診療解禁と選定療養制度対象拡大に反対し、患者申出療養制度の撤廃を求める

一、マイナンバー制度の医療分野等への拡大に反対する

一、医師・歯科医師の裁量権を無視し、医療現場を混乱させる審査、指導・監査体制に反対する

一、消費税の10%への増税を中止し、医療へのゼロ税率の適用を求める

 

平成28年5月28日
  
一般社団法人北海道保険医会 第4回代議員総会 

 


 

一般社団法人北海道保険医会

 <平成28年度活動方針

 全力で医療制度改悪阻止を


我々を取り巻く情勢
 安倍首相は、金融緩和と財政出動、構造改革の「3本の矢」で経済再生を図り、物価・賃金を再度押し上げると公約した。

 第一の矢で大企業の経常利益は過去最高の水準に達し、内部留保はこの1年間で26兆円増加し354兆円となった。しかし、賃上げは一部大企業に限られ中小企業や非正規労働者までは広がっていない。実質賃金は消費税増税や円安による物価高に追いつかず低迷している。第二の矢である財政出動は財務省の圧力を受け間もなく減少した。第三の矢に盛り込まれた女性の雇用推進などの構造改革は、短期的効果を意図したものではなく、雇用者数が増え正規雇用も26万人増えているというが、その待遇は非正規労働者と変わらず「格差と貧困の拡大」はいっそう深刻なものとなっている。


医療を取り巻く情勢

マイナンバーの医療分野等への拡大阻止
 
1月からマイナンバー制度が発足したが、早くも重大なほころびが見え始めているにもかかわらず政府は利便性のみを強調し、医療分野への拡大を強引に法制化する危険性がある。厚労省は、医療等IDを利用する際に個人番号カードを基本とするとしており、保険証と番号カードが一体化される可能性が高く、情報漏洩、医療統制、医療費抑制等を危惧する。

TPPからの撤退
 
安倍首相はTPP交渉大筋合意で、公的医療保険にラチェット条項が適応されないことを以って医療は守られたと述べた。しかし、TPP交渉では、医薬品の特許期間延長制度、新薬のテータ保護期間に係るルールの構築、特許リンケージ制度導入の可能性があり、米国の医薬品は今以上に高薬価が据置かれ、公的医療保険財源を圧迫する可能性がある。

 また、米国医療保険企業による現物給付型の私的医療保険シェア拡大がTPP交渉妥結により一層顕著になる可能性があり、公的医療保険給付範囲の縮小や混合診療拡大が懸念される。

患者負担増の即時撤回と公的医療費の総枠拡大
 安倍政権は、「経済・財政再生計画」に基づく医療保険制度と医療提供体制の一体的改革として社会保障への国の責任を放棄して「負担の公平化」の名の下「自立、自助」を掲げて、総ての世代に負担増を押し付ける社会保障の連続改悪を進めている。

 「骨太の方針2015」では、当面の目標として年間8000億円から1兆円といわれる社会保障の自然増を3年間で1兆5000億円に抑えることが提起された。

 また、経済財政諮問会議は「骨太の方針2015」が提示した社会保障制度改悪メニューの工程表「経済・財政アクション・プログラム」を策定している。このプログラムでは、患者負担増に絞っても「受診時定額負担の導入」「後期高齢者の窓口負担の2割化」「高額療養費制度の限度額の引き上げ」「市販類似薬の保険外しや保険償還率の引き下げ、給付制限」「入院時の居住代の徴収」「参照薬価制度の導入」「金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担を求める仕組みの導入」などが提起され、法改正が必要でないものは速やかに実施するとしている。

  医療保険の給付を削減する公的医療費の抑制は、我々保険医療機関の健全な経営はもちろん、地域医療にとっても壊滅的な影響をうける。憲法第25条で保障された生存権と、医療人と国民の努力のうえに築き上げてきた社会保障としての国民皆保険制度を否定する暴挙であり、絶対に容認できない。医療は貧富の差に関わりなく平等に提供されるべき「社会的共通資本」であり、市場原理に蹂躙されることなく発展されるべきものである。

診療報酬の引き上げと不合理是正
 
今次診療報酬改定は、公称では本体プラス0.49%(医科プラス0.56%、歯科プラス0.61%、調剤プラス0.1%)、薬価マイナス1.22%、材料価格マイナス0.11%でネットではマイナス0.84%となり、2期連続のマイナス改定である。

 また、今回も薬価引き下げ財源を本体に全額振り替えるという原則が崩された。薬価引き下げ財源の技術料振り替えの廃止や改定率を分割する「外枠改定」の手法の「恒常化」が図られ、実質マイナス改定が完全に定着した。

 「骨太の方針2015」では2020年までに社会保障関係費1.9兆円削減を予定しているが、大半は医療で削減することとなる。今回社会保障費の自然増とされる6700億円を5000億円に圧縮して、追加削減1700億円を医療分野から捻出している。社会保障費の削減は、病院・診療所を問わず医療機関の経営を悪化し、医療従事者の疲弊と地域医療提供体制の崩壊を招くことが危惧される。

 歯科では、今次診療報酬改定において改善要求の運動の成果として診療現場における具体的項目の是正と引上げが行なわれたが、厳しい医院経営の改善には程遠いものである。さらなる歯科医療の充実と歯科衛生士、歯科技工士の諸問題改善のために、歯科医療費総枠の拡大と基礎的技術料の適正な評価など歯科医療の実態を反映した診療報酬の大幅な引上げを要求していく。また、「周術期口腔機能計画・管理料」「歯科訪問診療・在宅歯科医療推進加算」「歯科治療総合医療管理料」の見直し、さらに「栄養サポートチーム連携加算」「在宅患者歯科治療総合管理」「在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料」の新設は、入院前後および在宅・施設等での口腔機能管理の重要性に対応したもので、医科歯科の連携を進めるためには、本会の医科歯科一体の活動体制を最大限に活かし取り組んでいく。
 
真の地域包括ケアシステムの構築
 
政府が進める地域包括ケアシステムは、疾病や介護リスクへの対応の責任を個人に転嫁して公的医療費を抑制することが目的である。いつでも、どこでも、だれもが費用の心配なく公的医療サービスが受けられるよう「国庫負担の拡充」「非営利とフリーアクセスの堅持」「必要な医療が提供できる診療報酬をはじめとする医療保障制度の充実」「必要な介護が提供できる介護報酬をはじめとする介護保険制度の充実」「医療・介護従事者、行政、住民の連携」「住民を含めた地域からの発信の確保」などを保障した真の地域包括ケアシステムの実現を要求していく。

ゼロ税率の導入
 
国会では、消費税10%引き上げに向けた軽減税率導入の検討が本格化している。28年度税制改正大綱では、「仕入れ税額相当額分の見える化」は削除され、医療関係者、保険者、高額投資の負担も踏まえ総合的に検討するとしている。

 本会は消費税率引き上げに反対すると共に医療にかかる税への非課税を引き続き要求していく。

◇ ◇ ◇

 本会は、道民の健康と医療を守るという立場のあらゆる団体と連携し、組織をあげて「医療制度改悪阻止」の運動を、強力に展開する。   

 

 


  

 



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